プライドを傷つけずに指摘する魔法の言葉

どうやったら相手のプライドを傷つけずに指摘できるか知りたい方へ。

職場の後輩のミスをどう指摘したらいいか悩んでいる。

怒鳴ったり理不尽なことを並べずに指摘したい。

子どもの問題行動を直したいがつい厳しくなりすぎてしまう。

ついでに、指摘するときにやった方がいいことがあれば知りたい。 と考えていませんか?

どうやったらプライドを傷つけずに指摘できるのか

「でも…」と言って批判を始めない

「いや、でも」の言葉に続いて批判を始めないようにしましょう。

不自然でわざとらしい褒め言葉は信憑性がありません。


私は以前友人から、子どもに注意しても態度に変化がないと相談を受けたことがあります。

彼女は子どもに

「成績上がったのさすがだね〜!偉いよ、よく頑張ったね!

でももっと一生懸命勉強してたら今回の代数の点数もう少し良くなってたかもね。」

と言っていました。

この言い方をすると子どもは次第に

「もっと勉強すればよかったかな…」

と疑問を持ち始めるようになります。

こういう褒め言葉は子どもにとって不自然でわざとらしいものに聞こえ、信ぴょう性がありません。

結果、子どもの勉強に対する態度に変化は現れませんでした。


「でも」と批判から始めるのではなく、「それから」と肯定的な言葉を使いましょう。

「成績上がったのさすがだね〜!偉いよ、よく頑張ったね!

それから、このまま努力し続けたら次のテストでは代数でもっとよい成績が取れるよ!」

という言い方をしましょう。

子どもは素直に褒め言葉を受け止めます。

なぜなら失敗を示唆するような言葉がないからです。

人は自分のこと(自分の意見)を批判する人のことは受け入れたくないと感じます。

そして指摘しても聞く耳を持ってくれなくなります。

「でも」から始めるのではなく「それから」と言い始めましょう。

命令するのではなく提案を持ちかける

命令するのではなく提案を持ちかけましょう。

「これやって」「それはやらないでください」と言うのではなく、

「こういうのも考慮できますね」「これはうまくいくと思う?」と言いましょう。


相手に物事を自分で行う機会を与えることが大事です。

相手に自分でやらせて自分の間違いから学ばせるのです。

このやり方は相手の間違いを正すのに役立ちます。

プライドを傷つけることもなく、

相手に「あなたは重要な存在だよ」という気持ちを抱かせることができます。


例えば、子どもが自転車を道のど真ん中に放ったらかしにしたとします。

そこで「道のど真ん中に自転車とめたのは誰?!今すぐに元の場所に戻しなさい!」

と言ってしまっては、子どもの反抗心を募らせるだけです。

確かに自転車を道の真ん中に放ったらかしにすることはよくないことです。

それをしつけの一環として叱って指摘しようとした親の気持ちも分かります。

しかし、そこでもし

「道の真ん中にとまってる自転車は誰のかな?

どかしてくれたら車とか他の自転車が行き来できるから助かるんだよね。」

と提案すれば、子どもは反抗することなく自転車を片付けます。


質問を投げかけたり提案することは、

命令することよりも相手にとって受け入れやすいものになります。

なので提案を持ちかけるようにしましょう。

「絶対」「間違いなく」は禁句

指摘するとき、「絶対」「間違いなく」などの強い表現の言葉を使わないようにしましょう。

相手に「あなたのやり方は間違ってる」と伝えないことが重要です。

相手の間違いを指摘するときというのは、つい上から目線になったり、

相手の発言をバカにするような態度を無意識に取ってしまうことがあります。

またそれによって優越感に浸ったり満足感を得ようとしているのであればそれはやめましょう。


指摘することと相手を言い負かすことは違います。

相手を言い負かしていい気分になるのは自分だけです。

相手の発言をバカにするような態度を取って勝ち誇ることで快感を得るのは自分だけです。

「私は〇〇をするのがいいと思うよ」

「あなたのミス、私も新人のときにやったことがあるから気持ちが分かるよ」

という表現を使うようにしましょう。


「絶対〇〇すべきだ」という言葉は相手の変化の邪魔をします。

相手を自分の価値観で縛り付けても相手は指摘に聞く耳を持つようにはなりません。

なので「絶対」「間違いなく」という言葉は使わないように気をつけましょう。

指摘する際にセットでやるべきこと

頑張っている過程を見逃さない

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頑張って努力している過程を見逃さないようにしましょう。

たとえ実際にできていなくても、その気にさせてモチベーションを上げることが大事だからです。

「よくやってるね!」「その調子!」

「もう少しでできるようになるよ!」「さっきよりよくなってるよ!」

と、声をかけるようにしましょう。

部下がミスのない完璧な書類を仕上げてこないと、

すぐに叱ったり責めたりするような態度で接すると逆にやる気を失くさせてしまいます。

むしろ怯えて萎縮するか、逆に反発心を募らせていきます。


前回のミスから学んで改善しようと努力しているその姿を褒める声かけをする必要があります。

当たり前だろうと思うことほどこまめに声かけをすることが重要です。

「今日も一生懸命仕事してるね!その調子!」

「前より出来がよくなってきてるね。集中して頑張ってるね〜!」

と、言いましょう。

その部下にとって集中して書類を作成してミスを減らすということは、

意識的に努力してやっていることです。

その努力をねぎらう意味で褒め言葉をかけてください。

こうすることで、指摘しながらも相手のプライドを傷つけることなく

モチベーションを維持することができます。

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余計な一言を加えない

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余計な一言を加えないようにしましょう。

せっかくの褒め言葉の声かけを台無しにしてしまうことがあります。


部下のミスが減ってきて仕事ができるようになってきたとき。

「頑張ってるね!その調子!」と声かけをするところまではすでに実践済みと言う方もいます。

しかしつい言ってしまいがちなのが

「やればできるじゃないか。」という言葉です。

これは「今までやらなかっただけでしょ」というメッセージを送っているのと同じことです。

努力している過程を評価していないということになります。


さらに、ほぼミスのない書類を仕上げてきたとき。

「今回の書類できが良いよ!よくやったな〜!」

「次からは注意されなくてもできるようになってくれるといいんだけどな。」

「いつもこのくらいのレベルの書類作ってくれるといいんだけどな。」

など、嫌味とも受け取れるような声かけをしてしまう人がいます。

こういう言い方は「今の行動は十分じゃないよ」と言ってるようなものです。


よい部下を育てたい。 部下のミスを減らしたい。 という思いが先走って

褒め言葉のつもりでさらなる頑張りを期待する言葉をかけても、

部下はマイナスのイメージで受け取ってしまいます。

余計な一言を付け加えないように気をつけましょう。

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存在を認める

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存在そのものを認めましょう。

なぜなら、自己肯定感を高めることにつながるからです。

「ママ助かるな〜」「〇〇ちゃんの笑った顔、ステキだよ!」

「おもしろいね!」

「ママ、〇〇ちゃんと一緒にいると楽しいよ。ありがとう!」

と伝えることを心がけましょう。


子どもの自己肯定感を高めるためには親の働きかけがとても重要です。

親が無条件で愛してくれ、認めてくれたと感じることができたり、

失敗しても否定されることなく受け入れてくれたりした経験がある子どもは、

大人になってからも揺るぎない自己肯定感を抱くことができ、それが自信へとつながっていきます。

自己肯定感が低いと、他人の意思に流されやすくなります。

そして他人を肯定することもできなくなります。


誰かより何かが優れているとか、特別に何かができるとかでなくて、

なんの根拠がなくても自分は大丈夫だと思える経験を養うことが大事です。

そのためには親が「あなたは大丈夫だよ。信じているよ。」と言うことが重要になります。

このように、子どものミスや問題行動を指摘したい場合、指摘した後に必ず存在を認めて

自己肯定感を下げないような努力をすることを忘れないようにしてください。

まとめ

相手のプライドを傷つけないで指摘をするためには、

相手の意見は指摘しても、相手の存在は批判しないというバランスが大事です。

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