【セルフカウンセリング】「人から好かれない…」は間違ってる!?
こんにちは、メンタル心理カウンセラーのみほです。
インスタグラムでこのような投稿をしました。
「相手の反応がそっけないと、『私のこと嫌いなのかな…』と考えてしまいます。
『私は人から好かれない人間なんだ』って考えて落ち込む日々です…」
とお悩みではありませんか?
本記事では
- どうやったら人から好かれるようになるのか
- 行動パターンを変えて思い込みを直すやり方
という内容で解説していきます。
本記事を読むことで
- 人から好かれるようになる方法
- 行動パターンを変える具体的な方法
が明確に分かります。
以前、本ブログでは
「ネガティブ思考の悪循環から抜け出すには、無意識のうちに行っている思い込み(考え方の癖)を変えていくことが大事」
という話をしました。
本記事ではセルフ・カウンセリングの方法の一つとして、【行動実験】をご紹介します。
もくじ
どうやったら人から好かれるようになるのか
思い込みが正しいか実験する
「人から好かれたい」と思っている人は、「自分は人から好かれない人間だ」という思い込みを持っていることがあります。
なので、まずはその思い込みが本当に正しいのかどうかを実際に確かめてみる必要があります。
その時に使うのが「行動実験」という方法です。
さっそくやり方を説明していきます。
4ステップ
その①:思い込みを書き出す
その②:その思い込みが正しいかを確かめる実験を計画
その③:実験を実行
その④:必要があれば現実に合わせて思い込みを直す
注意点
軽い気持ちでなんとなく始めてなんとなくやめる、ということはしないでください。
中途半端な行動実験は、むしろネガティブな思い込みを悪化させることがあるからです。
理科の実験と同じように、
何についての証明をしたいのか?
(ここでは「人から好かれない」という思い込みは正しいのかの証明)
を明確にして計画を立てて、
自分の望む結果
(ここでは「人から好かれたい」という結果)
を得られるまで続けることが大切です。
その①:思い込みを書き出す
例えば、
「メールを送ったのに返信がこない」
「相手からそっけない態度を取られた気がする」
という場合。
「私は人から好かれない人間だ」という思い込みを持っている人は、つい
「きっと私に何か原因があったんだ…」
と考えてしまいます。
この思い込みが正しいのかを確かめるためには、
「私は相手の些細な態度の変化からすぐに『嫌われたんだ』と判断してしまうけど、その思い込みって正しいのかな?」
というテーマを立てて紙に書き出します。
その②:思い込みを確かめる実験を計画
続いて、その思い込みが正しいのかを確かめる実験を計画します。
注意点②
できるだけリスクの低いやり方を選びましょう。
例えば、
相手から本当に嫌われているのかを確かめるために
「なんでメールの返信くれないの?」
「なんかそっけない態度を取られた気がするんだけど…
もしかして私のこと嫌いになった?」
のように、直接的な言い方で問い詰めたら相手はそれを攻撃と捉えます。
それが原因で人間関係が悪化してしまっては意味がありません。
自分の行動パターンに注目
自分が普段どんな行動パターンを無意識のうちに選んでいるのかを思い出してみましょう。
例えば、相手から嫌われていると思った時に、
- なんとなく相手を避けるような態度を取る
- 会っても積極的に話せなくなる
- 知らず知らずのうちに表情が硬くなる
などの行動を取っているのであれば、その行動パターンを変えてみることを考えましょう。
例えば、
相手からそっけない態度を取られたかもと思っても、あえて積極的に笑顔で挨拶をしてみる
などです。
これはあなたへのリスクも少ないですし、相手にとっても負担のないやり方です。
相手の態度や言動などの行動の結果として起こる出来事を予測しながら、実験のやり方を考えます。
そして、「どんな時にどんなことをするか」という計画を立てていきます。
なので、以下のような内容を紙に書き出すと良いでしょう。
[実験の計画の書き方の例]
- 次回〇〇さんに会ったら、あえて積極的に笑顔で挨拶をしてみる
- もし××さんからメールの返信がこなくても、避けないで話しかけてみる
などです。
その③:実験を実行
ここから実際に行動に移して実践していきます。
注意点③
自分の望む結果(「人から好かれたい」という結果)が得られる前に、諦めてやめてしまわないこと
例えば、10枚に1枚しかハズレがないくじ引きがあったとします。
その1枚が最初に出る可能性は十分にあります。
1回目のくじ引きで
「残念だな~ハズレ引いちゃったから、もう次はいいや。」
と言ってそこで次のくじを引くのをやめてしまったら、
「そのくじ引きにはハズレばっかり入っている」
という誤った考え方を抱くことにつながってしまいます。
つまり、「笑顔で挨拶をしたのにそっけない態度を取られた」という出来事が最初に起こったとしても、そこで行動実験を諦めてやめてしまわないことが重要です。
もちろん
「でもそんな態度を取られたら落ち込むし、むしろ余計嫌われるんじゃないかと怖くなります…」
と思う人もいるでしょう。
その場合は「これはあくまで実験だから」と言い聞かせて、勇気を出して続けていっていただきたいです。
行動実験はあくまでセルフ・カウンセリングの一つです。
なので、自分で自分を励まし勇気を出して続けていくというスタンスが重要になります。
※なかなか勇気を出す自信がないという方は、下記の記事も参考にしてみてください。
その④:必要があれば現実に合わせて思い込みを直す
[premium]そして最後の段階です。
「本当に自分は人から好かれないのか?」という実験を行なって続けてみた結果、
たまにそっけない態度を取られることがあったとしても、
自分が笑顔で挨拶した時に相手が笑顔で返してくれることが何回かあったとしましょう。
その結果をもとに、あなたの思い込みを直していくのがこの段階です。
「その①:思い込みを書き出す」で、以下のようなテーマを書き出しましたよね。
「私は相手の些細な態度の変化からすぐに『嫌われたんだ』と判断してしまうけど、その思い込みって正しいのかな?」
これを以下のように直していきます。
「私は相手の些細な態度の変化からすぐに『嫌われたんだ』と判断してしまうけど、それは思い過ごしや考えすぎであることが多い」
注意点④
あくまでも現実に合わせて思い込みを直していきましょう。
この実験の結果は、下向き矢印法と組み合わせると効果が大きくなります。
※下向き矢印法についてはこちらの記事で解説しています。
行動パターンを変えて思い込みを直すやり方
一歩下がって相手の状況を考える
[premium]ここからは、行動パターンを変えて思い込みを直すやり方を詳しく解説していきます。
「人から好かれない人間なんだ」という思い込みを持っている人の状況を図にすると、以下のとおり。
【出来事1】
挨拶したのに相手からそっけない態度を取られる
⬇︎
【思い込み1】
「私は人から好かれない人間なんだ」と考える
⬇︎
【行動1】
なんとなく相手を避けるような態度を取る
会っても積極的に話せなくなる
⬇︎
【出来事2】
相手はあなたから避けられている気がして、そっけない態度を取る
⬇︎
【思い込み2】
「やっぱり私は人から好かれない人間なんだ」と考える
⬇︎
【行動2】
ますます相手からそっけない態度を取られるようになる
このような状況を引き起こす元の原因は「私は人から好かれない人間なんだ」という思い込み(=考え方の癖)です。
思い込みを直した後の状況の図が以下のとおり。
【出来事1】
挨拶したのに相手からそっけない態度を取られる
⬇︎
【思い込み1(変更後)】
「相手は他のことで頭がいっぱいで気持ちの余裕がなかったのかもしれない」と、相手の状況も考慮してみる
⬇︎
【行動1(変更後)】
相手を避けるような態度は示さない
次に会った時は笑顔で話をする
⬇︎
【出来事2(変更後)】
相手は笑顔で挨拶を返してくれる
あなたに積極的に話しかけてくる
⬇︎
【思い込み2(変更後)】
相手から笑顔で挨拶を返してもらえて話も弾み、いい人だなという印象を持つ
⬇︎
【行動2(変更後)】
必要以上に不安にならなくなる
気にしない能力を身につける
[premium]「私は人から好かれない人間なんだ」という思い込みを持っている人は、
「相手からそっけない態度を取られた時は、なんとなく避けて笑顔も見せず口数を減らせば、自分は傷つかないですむ」
というルールのようなものを自分の中で作り出していることがあります。
相手からそっけない態度を取られたら、イラっとしたり傷つくこともあると思います。
しかしそこで
❌あなたも同じようにそっけない態度を取る
⭕️あえて気にせず笑顔で対応し続ける
のようにすれば、相手の接し方も変わってくるはずです。
例えば、このような変化が現れることもあります。
- あなたから避けられて、笑顔で話しかけられることも減った
- あなたにどう接していいか分からなくなっていた
笑顔で挨拶を返して、積極的に話しかけてくるようになる
そうなるとあなたの受け止め方も自然と変わってきますよね。
「あれ?
この間挨拶した時はそっけなかったけど、今日はすごくフレンドリーだな!」
という印象を持てるようになるかもしれません。
[/premium]過去と今の置かれてる状況は同じ?
[premium]ここまで読んで、
「行動パターンを変えると言っても、そう簡単にはいきません…」
と思う方もいるでしょう。
もちろん、今までやってきた行動パターンを変えるというのは勇気のいることです。
例えば、
「人には迷惑をかけてはならない」という思い込みを持っている人が自分の都合で他人に頼み事をする時には、
「こんなことを言ったら嫌われるんじゃないかな…」
と不安に思うのは当然のことです。
相手の些細な態度の変化から「嫌われたのかな…」と思い込んでしまう人が、次にその相手に会った時に笑顔で挨拶しようとすれば、顔が引きつってしまうこともあるでしょう。
思い込みというのはそれなりの意味があって生み出されたものです。
子どもの頃にはそれが自分の身を守る手段だった可能性もあります。
小さい頃から今まで何十年とそのやり方で生きてきたのです。
行動実験を行っても「できない…無理だ…」と思ってしまった時は以下のように考えましょう。
「その思い込みを作り出したのは過去の私。
その過去の私と現在の私は、置かれてる状況が全く同じかな?」
仮に行動実験で行動パターンを変えて人間関係を損なったとしても、大人なら関係を修復したり新しい人間関係を作る方法はいくらでもあります。
たとえ一人との関係がダメになったとしても、他の人との関係をより大切にすることだってできます。
場合によっては転職を考えたり、仕事以外のことを充実させる良い機会だと考えることもできます。
「たとえ恐れている結果になったとしても、世界が終わるわけじゃない。
このまま悪循環に陥って取り返しのつかないことになるよりはマシだよね。」
と思うことができるようになれると良いですね。
[/premium]さいごに
[premium]今まで長い間、ネガティブな思考を持って生きてきた人にとっては難しいかもしれませんが、
あえて「ポジティブなフリ」(初めは演技でも良い)をすることで、本当にポジティブ思考を持つようになります。
下向き矢印法と行動実験を使って、ぜひ思い込みを変えていきましょう。