イライラを抑えるための感情のコントロール法【怒りは小出しにする】
こんにちは、メンタル心理カウンセラーのみほ(@mindow.jp)です。
いつもお読みいただきありがとうございます♪
「イライラが止まらないのを直したいです。
気にしないようにしようとしても、それが出来ません。
感情のコントロールの対処法が知りたいです。」
「イライラすると物に当たることがあります。
怒りがなかなかおさまらないので、悩んでいます。
どうやったらこういうことがなくせますか?」
とお悩みではありませんか?
本記事では
- どうしてイライラがおさまらないのか
- イライラを抑える感情のコントロールの仕方
という内容で解説していきます。
本記事を読むことで
- イライラがおさまらず爆発してしまう3つの理由
- 怒りの感情をコントロールする会話のテクニック
が明確に分かります。
さらに…
こちらの記事も一緒に読むと、イライラした時の対応法がより深く理解できます。
⬇︎もくじ[開く]を押すと、好きなところから読み始められます♪
もくじ
どうしてイライラがおさまらないのか
気持ちを押し殺して相手に合わせてる
イライラすると物に当たったり、投げつけたり、蹴飛ばしたりしてしまう方は、
自分の気持ちを押し殺して(我慢して)相手に合わせることが癖になっている
という傾向が見られます。
そのため、本当の自分の気持ちが分からなくなっているんですね。
いくら相手との関係で不都合があったり、理不尽なことが起こっても、
「他人を傷つけてはいけない」
「失敗してはいけない」
「他人からの頼みは断ってはいけない」
「他人から好かれなければならない」
「自分の気持ちは抑えなければならない」
という思い込みを持っています。
イライラを鎮めるのが難しい方ほど、この思い込みが強いです。
しかし現実的に考えると、いくらあなたが
「他人から好かれなければならない」
と思って振る舞いを気をつけていたとしても、あなたのことをよく思わない人は一定数存在します。
また、「失敗してはいけない」と考えながら日々の行動に気を配っていても、失敗することはあります。
完璧な人間などいません。
そういう時は、
「他人から好かれた方がいいけど、好かれなくてもいい」
「失敗しない方がいい(成功する方がいい)けど、時には失敗することもある」
くらいに考えていた方が、心の持ちようが楽になります。
もし誰かがあなたのことをよく思っていないと知ったとしたら、それはそれで今からでも対策を打てますよね。
- 距離を置く
- 顔をあわせることがある時は発言に気をつける
などして無理に相手と仲良くしないようにします。
職場の人間関係や、ママ友同士の人間関係でこのような悩みを抱えている方は、下記の記事も参考にしてみてください。
また、たとえ失敗したとしても、
- その原因は何だったのか?
- 次はどうすればいいのか?
を考えることが大切です。
正しいNOの言い方が分からない
もしあなたが
「他人からの頼みは断ってはいけない」
「他人を傷つけてはいけない」
という考えを持っているのであれば、人からの頼みごとを断れなくてストレスが溜まることもあると思います。
正しいNOの言い方が分からないと、
自分のやるべきことで手いっぱいにもかかわらず
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他人の仕事まで引き受けてしまい
⬇︎
結局全て中途半端になって終わらない
ということが起きがちです。
しかしNOを言うことは、相手の頼みごとを拒否するだけであって、相手の人格まで否定するわけではありません。
NOが言えなくてストレスを溜め込む方は、
相手の頼みを拒否する=相手の存在を否定する
という図式が勝手に出来上がってしまっています。
これはあなたが頼みを断られた時に
「私(俺)は嫌われてるんだ。
だからあの人は私(俺)の頼みを断ったんだ」
と考える癖がついてしまっているためです。
正しいNOの言い方 4ステップ
ベストなやり方は、ハッキリと早めに伝えることです。
ステップ①謝る
ステップ②断る理由を伝える
ステップ③断る
ステップ④代わりの選択肢を用意する
例えば、同僚から急な仕事を頼まれて断らなければいけない場合。
ステップ①謝る
「ごめん。
手伝いたい気持ちは山々なんだけど…」
ステップ②断る理由を伝える
「他の仕事が溜まってて、」
ステップ③断る
「どうしても残業できないから、手伝えそうにないんだ」
ステップ④代わりの選択肢を用意する
「一部だけなら手伝えると思うから、それでどうかな?」
「他の人に頼んでもえると嬉しいのだけど。」
こんな感じです。
あらかじめ話し方のパターンを作っちゃいましょう。
上記のステップをメモに書いて、困った時に見れるようにしておくと良いですね。
怒りが弱いうちに小出しにしていない
イライラが抑えられない方は、怒りが弱いうちに小出しにしていないことが多いです。
「怒りの感情をあらわにするのは社会人(大人)としてよくない」
などの”暗黙のルール”のようなものに縛られて、怒りを無理やり否定しようとしているんですね。
そうするとどういうことが起こるかというと、
怒りを感じそうになった時に
「こんな些細なことで怒るなんて大人気ないわよね~…」
と、意識的にわざと怒りを打ち消そうとするようになります。
このようにして日頃から怒りを表現しないようになると、怒りが蓄積されてある日突然爆発したりします。
それが、物に当たる、人に当たる、八つ当たりといった形で、相手には理解できない攻撃としてあらわれます。
イライラしたら怒ってOK
怒りには3段階あります。
[premium]
段階①弱い怒り
(例:好きじゃない、怖い、困った、残念だ)
段階②中程度の怒り
(例:不愉快だ、イライラする、シャクに障る)
段階③強い怒り
(例:ぶん殴ってやりたい、追い出してやりたい、復讐したい)
怒りの感情をコントロールしてイライラを抑えるためには、怒りが弱いうちに小出しにしていった方が良いです。
「私(俺)が何に怒っているのか」
ではなく
「私(俺)はあなたにどうしてほしいのか」
という提案をした言い方をすると、相手はあなたが何を言いたいのか把握できます。
先ほども書いたように、怒りを我慢して溜め込むと、自分の気持ちが自分で分からなくなってきます。
そしていつの間にか自分の気持ちの問題だったことが、相手のせいということになり、自分で自分の怒りのコントロールを失います。
少なくとも「段階②中程度の怒り」ぐらいで抑えるようにしましょう。
[/premium]イライラを抑える感情のコントロールの仕方
自分と相手に〇〇ではなく〇〇をつける
[premium]さて、ここからは日常生活で使えるイライラを抑える感情のコントロール法について詳しく見ていきます。
怒りをコントロールできるようになるには、
「自分も相手も大切にし、尊重する自己表現」
を心がける必要があります。
つまり、自分と相手にバツではなくOKをつけるということですね。
以前、当ブログで性格診断テストを紹介しましたが、このテストは交流分析と呼ばれる心理療法からなる、エゴグラム分析というものです。
性格診断テストをまだ受けていない方は、こちらからチェックできます。
この交流分析と呼ばれる心理療法では、自分と相手の関係を「基本的構え」と言って、以下の4パターンに分類しています。
①私はOK、あなたもOK
②私はOK、あなたはOKではない
③私はOKではない、あなたはOK
④私はOKではない、あなたはOKではない
この時の「OK」「OKではない」という区別は、次のような気持ちのことを言います。
[OKの状態]
- 安心感がある
- 信頼している
- 楽しい
- やればうまくいく
[OKではない状態]
- 安心できない
- 信頼できない
- 何をやってもダメ
- 失敗する
そして「①私はOK、あなたもOK」の立場で相手とコミュニケーションが取れるようになると、イライラをうまく抑えることができるようになるということです。
日常のイライラを左右する3つの自己表現
[premium]このような「自分も相手も大切にし、尊重する自己表現」を「アサーション」と言います。
さらに、そのような自己表現をしている状態を「アサーティブ」と言います。
現在のあなたがどのくらい自分と相手の気持ちを考慮しながらコミュニケーションを取っているか、が分かるチェックリストもあります。
興味がある方は一緒にやってみてください。
この「アサーション」という自己表現の方法には3つのタイプがあります。
①アサーティブ
自分のことを考えるが、相手も配慮するやり方
②ノン・アサーティブ
自分より相手を優先し、自分のことを後回しにするやり方
③アグレッシブ
自分のことだけ考えて、相手を配慮しないやり方
感情的にならず会話をする4つの流れ
[premium]聞きなれない言葉が出てきて分かりにくい方もいると思うので、ここで一つ例を挙げてみます。
例えば、あなたが料理をしてバタバタしている中、夫に子供の面倒を手伝ってほしいと言われたとしましょう。
快く手伝えれば問題ないのですが、あなたは自分のことで手いっぱいです。
あなたの返答は以下の3つのうちどれに近いでしょうか?
「ごめんね~今料理してて手が空いてないからできないんだ。」
(①アサーティブ)
「あ~うん…分かった」
(②ノン・アサーティブ)
「子供の面倒を見るって言ったのはあなたの方じゃない!
私はやることがあるの!」
(③アグレッシブ)
怒りが弱いうちに小出しにして、イライラを抑えるのにベストな自己表現の仕方は、
「ごめんね~今料理してて手が空いてないからできないんだ。」
です。
「あ~うん…分かった」
という言い方だと、自分より相手を優先して自分の感情を抑えることになるので、ストレスが増えてイライラも蓄積していきます。
これが長く続くと、
- ハッキリと言わずにムスッとしたり
- 嫌味っぽく返答したり
- 自分より弱い立場(子供など)に八つ当たりする
という場合もあります。
「子供の面倒を見るって言ったのはあなたの方じゃない!
私はやることがあるの!」
この言い方だと一方的に自分の主張を押し付けることになってしまいます。
一見ハキハキして迷いがないように見えますが、実は自己防衛をして必要以上に威張って見せたり、強がっていることが少なくありません。
相手からの発言でイラッとした時は、
事実を伝える
⬇︎
事実に対する自分の気持ちを伝える
⬇︎
相手に具体的な提案をする
⬇︎
相手の反応によって対応を変える
この流れで会話を進めると、感情的にならずに円滑にコミュニケーションすることができます。
性格ではなく〇〇を変える
[premium]ここまで読んでみて
「確かに言ってることは分かりますけど、性格を変えるなんてそんな簡単にはできません」
と思った方もいるかもしれません。
確かに、性格そのものを変えるのは簡単ではありませんが、行動は日頃の意識次第でいくらでも変えられます。
例えば、イライラすることが多くすぐにキレた口調になってしまう場合。
”短気”というのは性格なので変えるのには時間がかかりますが、
「落ち着いて話す」
「イライラしたら一旦その場を離れる」
など、行動を変えることはできるのではないでしょうか?
何度も繰り返し行動を変えるように意識的に努力をしていくと、そのうち考え方が変わり、いずれ性格も変わるようになります。
「短気でいつもピリピリしている人だと思ってたけれど、意外と冷静に落ち着いて対処のできる人だね」
という評価が耳に入ってくるようになれば、自信につながって、さらに性格にも良い影響が出てきますよね。
特に、こちらの性格診断テストでAC(順応した私)で得点が10点以上だった方は、ストレスを無意識に溜めやすい傾向があります。
「自分の意見を言わないようにする」
「怒りを出さないで我慢する」
といった自分を変えるために、アサーティブな自己表現を試してみていただきたいです。
今までの行動(考え方)を変えて新しい行動(考え方)の習慣を身につけるには、だいたい6ヶ月かかるとされています。
下記の記事で「完璧主義」を改善する方法をご紹介していますが、基本的には「イライラが抑えられない」場合に置き換えても使える方法となっています。
行動(考え方)を変えるために抑えておくべきポイントや具体的なプラン例も解説していますので、参考にしてみてください。
さいごに
[premium]イライラが収まらなくて悩んでいる時は、
「その怒りをいかに抑えようか?」
を考えるのではなく、
「どうやったら怒りが爆発する前に発散できるか?」
を考えることが大事です。
イライラするポイントは人によって違いますし、そのストレスへの耐性の強さも個人差が大きいです。
まずは本日ご紹介したアサーティブな自己表現を心がけて、怒りが弱いうちに小出しにできるような練習を積み重ねていきましょう。
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