【前編】あなたが知らずに持っている考え方の癖とは【修正法教えます】
こんにちは、メンタル心理カウンセラーのみほです。
インスタグラムでこのような投稿をしました。
「他人から批判的なことを言われると、ひどく落ち込みます。
『自分は人から好かれない』と考えてしまうことが多いです。」
「相手の態度に敏感です。
すぐに『自分が何か悪いことをしたのではないか』と勘ぐって深読みしてしまう癖があります。」
とお悩みではありませんか?
本記事では
- 私たちが持っている考え方の癖とは【7種類をご紹介】
- それぞれの考え方の癖の修正法
という内容で解説していきます。
以前、本ブログで「クヨクヨ悩むのをやめるには【思い込みを変えよう】」という記事を更新しました。
まだ読んでない方は良かったらチェックしてみてください。
本記事を読み進めていくにあたって、ぜひセットで読んでいただきたい記事です。
私たちが持っている思い込み(考え方の癖)にはいくつかの種類があります。
多くの人はそれに気づいていません。
そのことから負のループにハマり、抜け出せなくなっている方がたくさんいます。
本記事を読むことで
- 自分がどの種類の考え方の癖を持っているか
- どうやって修正していくことが望ましいのか
が明確に分かるようになります。
もくじ
あなたが持っている考え方の癖【7種類あります】
ネガティブ思考は疲れてる時に悪化
人はある気分に陥っている時、その気分と一致するような記憶を思い出しやすくなる。
そしてあたかも「いつもそう」であるかのように思い込む。
傾向があるという話を以前しました。
(※詳しい解説は、「クヨクヨ悩むのをやめるには【思い込みを変えよう】」のプレミアム会員ページにて読むことができます)
このような思い込み(考え方の癖)は、
- 仕事、育児などで疲れている時
- 体調が悪くて弱っている時
- 嫌なことが重なって余裕がない時
により顕著に現れるという、悪い性質を持っています。
以下に紹介する7つの考え方の癖のうち、当てはまりそうなものはいくつあるか考えてみてください。
7種類の考え方の癖 一覧
- 些細なことを大きく広げて考えてしまう
- 自分の関係ないことまで自分に原因があると考える
- 根拠がないのに焦ってネガティブに考えてしまう
- 事実ではなく自分の感情を元に、勝手に状況を判断する
- 「正しいか、悪いか」「敵か、味方か」など極端な判断をする
- 「~すべき」「~しなくちゃダメ」という考え方をする
- 自分の欠点を過大評価し、成功を過小評価してしまう
本記事では前編として、①~④の考え方の癖の特徴と修正法を詳しく解説していきます。
※⑤~⑦の解説は後編として下記の記事で解説しています
些細なことを大きく広げて考えてしまう
例えば、今いる人間関係(学校の友達、ママ友、職場の同僚など)の中で1人との関係が悪くなった場合。
まるで
- みんなから嫌われたかのように考えたり
- 1つの出来事から
「いつもこういうことばかり起こる…」
「きっとこの先も同じことが起こるだろう」と考えてしまう
その他にも、職場で企画書のミスを数ヶ所指摘された場合。
まるで
- 企画書全体にダメ出しをされたり
- 今までの自分の努力を全て否定されたかのように考えてしまう
自分の関係ないことまで自分に原因があると考える
例えば、朝会社に着いて仲の良い同僚に挨拶をしたら、返事がそっけなかった時。
「あれ?私(俺)何かしたっけ?」と考えてしまう
相手の返事がそっけなかったのは、
- 午後にプレゼンを控えて緊張していたかもしれない
- 家庭でトラブルがあって頭がいっぱいになっていたのかもしれない
など色々な理由が想定できます。
そのような自分以外の要因には目を向けず、
「この間私(俺)が言ったあの言葉、あの時は笑顔で話していたけど、本当は怒っていたに違いないな…」
と深読みしてしまいます。
根拠がないのに焦ってネガティブに考えてしまう
例えば、先日ランチをしたママ友からメールの返信がこない時。
以前紹介した「下向き矢印法」で考えてみると以下のようになります。
ママ友から返信がない
⬇︎
「私は〇〇さんを怒らせたのかもしれない」
「きっと私は嫌われたんだなあ」
⬇︎
「どうせ私は人から好かれないから」
という極端な考えが頭に浮かんでしまいます。
この考えにはっきりとした根拠はありません。
それなりの根拠があってそう考えているように思っている方が多いのですが、実際には
「自分の思い込みの正しさ」を証明するために勝手に頭の中でシナリオを作っているだけ
ということがよくあります。
自分の感情を元に、勝手に状況を判断する
例えば、パートナーとうまくいかず口論になった時。
「こんなにイライラするのだから、きっとよくないことが起きるに違いないわ」
「私(俺)がこんなに辛い思いをしてるのだから、相手は悪い人だ」
などど、事実ではなく自分の感情やその時の気分で判断を下してしまいます。
特にもともとネガティブ思考を持っている人は、「不安・怒り・焦り・悲しみ・落ち込み」などの感情が生じやすくなっています。
その感情を生み出す ” 材料 ” として、さらに根拠のない考えを頭の中で巡らせるので、もともと持っているネガティブ思考を助長することになります。
それぞれの癖のどうやって修正していくか
否定された部分だけに注目する
[premium]「①些細なことを大きく広げて考えてしまう」癖を持っている人は、その逆のことをしようとするとうまくいきます。
それは、否定された部分だけに注目するということです。
なぜなら、否定または指摘された部分に向き合おうとするのではなく、以下のような” 漠然とした事実 ”にだけ向き合っていることがあるからです。
「あの人から否定された!」
「こういう言い方をされて傷ついたなあ…」
そして、むしろ自分の傷つきや落ち込みを大きくしていることがあるからです。
例えば、先ほどの例で言うと、今いる人間関係の中で1人との関係が悪くなった場合。
「他の人も自分のことを嫌ってるに違いない」と考えるのではなく、
「違う違う。それは考えすぎ!
仲が悪くなったのは1人だけよ。」
と考えるようにしてください。
その他にも、職場で企画書のミスを数ヶ所指摘された場合。
「〇〇さんは私(俺)の企画書のここの部分を指摘してきただけ。」
と考えるようにしてください。
そしてこの場合だと、企画書の中で指摘された部分については真面目に改善点を考えることに集中しましょう。
プールに落ちた黒いインク
プールに一滴の黒いインクが落ちたところを想像してみてください。
インクが落ちた部分だけ見ていると、あたかもプール全体が黒く濁っていくように感じるかもしれません。
しかし、それは「些細なことを大きく広げて考えている状態」です。
実際にはプールはとても大きく、一滴の黒いインクが落ちたところでプール全体が黒く濁る可能性は低いです。
これと同じように、企画書の中の数ヶ所のミスを指摘されたからと言って必ずしも、
上司があなたの仕事ぶりを気に入っていなかったり、あなたを嫌っているというわけではない
ということです。
頭の中で円グラフを作る
[premium]「②自分の関係ないことまで自分に原因があると考える」癖を持っている人は、頭の中で円グラフを作ると効果的です。
自分に関連する理由」が円グラフの中でどのくらい占めるのかを明確にすることで、
「私(俺)だけのせいじゃないのかもなあ」
と思えるようになります。
それがきっかけで気分が楽になって悩みの解決に近づきやすくなるからです。
例えば、昨日ランチをしたママ友からメールの返信がこない場合。
「子どもに関する理由」30%
昨晩子どもが急に体調を崩して看病に追われていたかもしれません。
子どもの宿題を手伝っていて携帯を見ていなかったかもしれません。
そのような「子どもに関する理由」を仮に30%とします。
「私生活に関する理由」10%
さらに、
実家のお母さんから電話がかかってきて長話をしていた可能性もあります。
夫と揉めて機嫌が悪くなっていたことも考えられます。
そのような「私生活に関する理由」を仮に10%とします。
「体調に関する理由」10%
そして、
先週から寝不足が続いていて頭痛で寝込んでいたかもしれません。
そのような「体調に関する理由」を仮に10%とします。
「自分が原因の場合」25%
もちろん、
あなたが昨日のランチで何かしてしまったことも否定できません。
それを仮に25%とします。
「第3者が原因の場合」5%
他のママ友からあなたに関する悪い噂を聞いたかもしれません。
そのような「第3者が原因の場合」を仮に5%とします。
「その他」20%
上記のどの理由にも当てはまらない、「その他」も仮に20%くらい考えておきましょう。
頭の中でうまく整理できないという方は、紙に書いて見える化するのも良い方法です。
ポイントは、いかに正確に分析するかではありません。
- 100%のうち自分が原因の場合がどのくらいの割合なのかを知る
- 自分のおかしな考え方の癖に気づく
- 自分以外の理由にも目を向けてみる
ということが大切です。
思い込みを証明する証拠を集める
[premium]「③根拠がないのに焦ってネガティブに考えてしまう」
「④事実ではなく自分の感情を元に、勝手に状況を判断する」
という癖を持っている人は、思い込みを証明する証拠を集める努力をしましょう。
例えば、朝会社に着いて仲の良い同僚に挨拶をしたら、返事がそっけなかった場合。
その同僚が他の社員に挨拶する時の態度を観察してみましょう。
もしくは勇気を出して自分から理由を聞いてみるという方法も良いでしょう。
その場合は、
「〇〇さん。
今朝挨拶した時、なんだか元気がないというか…
表情が硬いような気がしたんだけど、私(俺)の気のせいかな?」
と直接聞いてみましょう。
もし相手が
「え~そうだった?
自分でも気づいてなかった。
考え事してたのかもしれない!」
と言ったのであれば、あなたが考えていたネガティブなことは思い込みにすぎなかったということになります。
もちろん、このように証拠を集めてみて、
「本当にあなたが相手の機嫌を損ねて、あなたを嫌っている」
という可能性もあります。
その場合は、
「問題が明らかになった分、モヤモヤが解消された。
次はこの問題にどう対応してくか考えよう。」
と考えるようにしましょう。
イラっとしたり、落ち込むこともあるかもしれませんが、感情的になるよりも事実を受け止めた方が問題の改善はよりスムーズに短時間で行えます。
「〇〇さんは私(俺)のこと嫌いなのかな~。
そうじゃないのかな…?」
「私(俺)のやったことの何がいけなかったんだろう…」
「どうして私(俺)はいつもこうやって人から避けられるんだろう…」
と頭の中でグルグル考えていても問題は改善しません。
事実を知って感情が高まってしまった時は、感情を落ち着かせることを優先します。
その場から離れて深呼吸をして一旦冷静になってから今後の対応を考えるようにしましょう。
さいごに
[premium]考え方の癖を修正していくのは、筋トレのようなものです。
初めは小さな変化への抵抗が強く、痛みを伴うこともあります。
しかし「気づいて→受け止めて→直していく」というプロセスを根気よく何度も行なっていくことで、少しずつネガティブ思考が改善していきます。
ぜひ明日から実践し始めてください。